クレーム対応 折り返し電話のかけ方

クレーム対応の電話で、「折り返しかけ直す」方法があります。これは、一旦電話を切ることでクレームを冷静に考えることができ、対処法が見つかりやすくなるからです。またお客さまの怒りも落ち着きます。しかし、この折り返し電話をかけ直すときの「かけ方」に注意しなければいけない点があります。

まず、切り方です。このときも相手に誠意を伝えることが大切ですから、単に電話を切ってしまうのではマイナスでしょう。きちんと「お時間をいただけますでしょうか」と伝えてから切るのがポイントです。もちろん、こちらから再度電話をかけ直すことも切る前に伝えておきましょう。

また、ただ折り返しかけ直すことだけを提案してしまうと「逃げているのでは?」と勘違いされる恐れがあります。ですから、いきなりかけ直すことを提案するのではなく、相手の話をある程度聞いたうえで行ってください。

かけ直すときのポイントですが、「時間を空けすぎない」こと。5分以上空けてしまうと誠意が伝わらなくなってしまいます。それこそ逃げていると思われる可能性がありますから、2~3分以内にかけ直すようにしましょう。どうしても時間がかかる場合は、どれくらいかかるかおおよその時間を伝えておくことです。そして、切るときに自分の名前を名乗りましょう。

クレームは、必ずしもすべて解決できるわけではありません。なかには、解決できないクレーム対応もあるでしょう。どうしても難しい場合でも、やはりその旨をきちんと相手に伝える必要があります。1時間以上電話をしても埒が明きません。

とはいえ、むやみに電話を切ることはできませんから、長時間に及んだ場合は「申し訳ございませんが、そのようなことは対応いたしかねます」といって終わらせましょう。「次の予定がありますので」というのも問題ないでしょう。

特に理不尽な理由によるクレーム対応は大変です。クレーマーは嫌がらせをするためにかけてくることもありますので、そういった対応は無理に行う必要はありません。

ちなみに、折り返しかける以外でも、クレーム対応には「かけ方」というものがあります。かけ方のなかで絶対に避けなければいけないのは、否定(いいえ・違います・わかりません・できませんなど)をしてお客さまの怒りを悪化させてしまうケースです。たとえ怒っていなくても、このような言葉はNGワードですので注意しましょう。正しいかけ方を知ることもクレーム対応には大切です。