クレーム対応で重要な最初と最後の対応について

クレーム対応の方法はさまざまですが、ポイントはやはり「最初」と「最後」でしょう。この2つがきちんとできていれば、クレーム対応の失敗を防ぐことができます。

まず「最初」です。最初の対応を間違えてしまうと、お客さまからの納得を得るのが大変になるといわれています。ビジネス業界でも、最初の対応でそのあとがスムーズに進むか否かが決まるといわれているくらい、非常に重要なポイントになります。

どのような話し方が好感度アップに繋がるのかというと、「名乗り方」です。人間は、5~6秒後に好きか嫌いか判断するといいます。これは心理学的にも表明されており、このときの印象がマイナスだと最後までマイナスのまま終わってしまうというわけです。クレーム対応は電話応対が多いと思いますが、それでも名乗りのあいさつで印象が決まることを覚えておきましょう。

名乗りのあいさつで好感度を上げる話し方は、「声のトーンは明るすぎず暗すぎず」「声の大きさは大きすぎず小さすぎず」「ハキハキと話す」「社名・部署名・担当者名を5秒以で言い終えるようにする」の4つになります。

声のトーンは、「ミの音階」がベストといわれています。クレームを受けているわけですから、明るく接するのは印象を悪くしてしまう恐れがあります。だからといって暗すぎてもお客さまも困ってしまいますから、その中間で話すのがベストでしょう。声の大きさも普通がベストになります。

困っている・怒っているお客さまに、大きい声で話すのはよけいに機嫌を損ねさせてしまいます。小さな声も頼りなく感じてしまうので、普通の大きさで話す意識をしてください。滑舌は重要です。電話であればなおさら気を付けなければいけません。

何をいっているのかハッキリ伝わるように、ハキハキと滑舌良く話しましょう。特にクレーマーにはハキハキ話すことが大切です。

名乗りのスピードですが、5秒で済ませるのが理想でしょう。しかしだからといってスピードばかり気にして早口になってしまうときちんと伝わりませんから、多少誤差があってもかまいません。社名と担当者名だけでもOKです。

クレーム対応は、最後も肝心。ポイントは「再確認」です。やるべきこと・質問事項がないかなどを再確認したら、お詫びの総括・約束・お礼を行います。やるべきことは、メーカー確認や店舗責任者への連絡などがあげられます。

なかにはまだ話したいお客さまもいますから、再度質問することはないか、言い足りないことはないか確認します。そして「この度は度重なるご迷惑をおかけして、大変申し訳ございませんでした」ときちんとお詫びを入れましょう。名乗りは最後でも重要です。