クレーム対応に役立つ心構えと考え方

クレーム対応は、人や立場によって異なります。そのため、すべての人に同じ対応で良いかといったらそうではありません。

Aさんはすぐに解決しても、Bさんは解決までに時間がかかった…という経験、クレーム対応をしている方ならあるのではないでしょうか。ですから、ただクレーム対応するのではなく、相手のことを考えて進めていくことが大切です。

そもそも、クレームはお客さまの言い分が正しくなります。理不尽なクレームもありますが、基本的にお客さまが有利になるため、それを理解したうえで対応していかなければいけません。ですから、間違ってもこちらが主張するのは避けなければいけないでしょう。

どんな内容のクレームであっても、お客さまの話は最後まできちんと聞くことが大切です。クレーム対応は、基本の考え方がきちんとできていなければ意味がありません。そのためには、先にも述べたように傾聴も大切ですが、迅速な対応ができるように初動をテキパキと行うことも大切でしょう。

心構えと考え方をまとめると、「迅速な対応」「傾聴」「要点は繰り返す」「ギャップの提供」「再度迅速に対応する」。迅速な対応と傾聴は先ほども述べましたが、一刻も早く対応することで会社のイメージアップにも繋がりますし、お客さまへの信頼も失わずに済みます。

迅速な対応と傾聴は、クレーム対応のなかでも特に重要になる考え方です。この部分を意識するだけでも、ずいぶん印象は変わるでしょう。そして、要点はきちんと繰り返すこと。繰り返すことで「きちんと話を聞いてくれている」印象を与えますし、自身もどんなクレームなのかより理解しやすくなります。

自身がきちんと理解していなければ良い提案や説明もできませんから、これらの心構え・考え方はしっかり頭に叩き込んでおきましょう。

ちなみに、「相手に共感する」「相手に謝る」ことも重要なポイントになります。考え方のまとめでは登場しませんでしたが、謝罪することで共感性原理が働き、お客さまにも納得してもらいやすくなります。もちろん、ただ謝れば良いわけではありません。「申し訳ございません」としっかり誠意を伝えることが大切です。

たとえば、「店員さんの態度が悪かった」というクレームを受けたら、「それは大変申し訳ございませんでした」と最初に謝ります。ここできちんと謝らなければ状態が悪化する恐れがありますので気をつけてください。逆に、共感性原理をこちらが使ってみるのもひとつの手でしょう。ただ初心者の方はおすすめしません。